作家柳美里さんが、被災地南相馬市で挑む復興とは? 書店フルハウス開業に込めたその思いとは?

こんにちは、ふるかわゆきです。

東日本大震災から、7年がたち、先日、発生した大阪を中心とした近畿地方を襲った地震から10日が経過しました。

今回の地震に関して、然程、被害が無かったような印象を受けてしまいがちですが、実際には亡くなられた方もあり、

地震の規模からすれば、過去の震災に匹敵するものだったし、

今年になって頻発する地震には、何か人が抗ってきたことに対する、自然の怒りのようなものさえ感じてしまいます。

日本が地震列島であることを改めて感じるものであり、様々なこの国の在り方について、少し考えてしまいます。

今回のテーマも、こうした、無慈悲な自然の驚異が襲い、あの7年前の東日本大震災で被災地となった福島県南相馬市で、

地域復興のシンボルとして、人々が憩い、集う場所として“新しい書店”が出来たお話を紹介してゆこうと思います。

※尚、今回、この情報を提供してくださったのは、被災地支援について様々な角度から取材をされてきた実績をお持ちのフリーライターのカサハラコウヘイさんです。

作家柳美里さんが、被災地南相馬市で開業した、書店フルハウスとは?

『石に泳ぐ魚』や『ゴールドラッシュ』など、様々な話題の小説を執筆してこられた柳美里さんは、2011年、あの東日本大震災が発生した直後から、

被災地となった、福島県・宮城県・岩手県などを訪れ、震災の遺した爪痕、そしてその実相を自らで感じてこられました。

そして、2012年3月16日から、臨時災害放送局「南相馬ひばりエフエム」にて「柳美里のふたりとひとり」のパーソナリティを務められ、

2015年4月には鎌倉から福島県南相馬市に転居され、南相馬市在住作家としての活動を始められました。

柳さんとしては、被災地をただ外から眺め、支援、応援するという活動に終始するのではなく、

実際にその地に骨をうずめ、人と寄り添い、交流を深め、自らがそこで生活することで、復興に関わりたいと思われたのです。

そして、2017年7月には、南相馬市の中心部である原町区から、避難解除区域となった小高区に転居され、それと同時に、仕事場兼書店となるフルハウスを開業されました。

柳さんは、「震災では、流されたり傷んだりして本を失った人も多い。その本棚をもう一度埋めていくための場所にもなれたら」という思いから、この書店の開業を決意されたそうなのですが、

2017年のクリスマスイブには、アナウンサーによる小説の朗読、ピアニストの演奏、前衛舞踊などが行われたイベントも開催。

先日、取り上げた渡辺謙さんの活動にも通じる、地域の人々の憩いと交流、そして、地方に居てもこうした文化に触れる事が出来る場所を創造したいと考える証です。

震災直後は、被災地にボランティアや沢山の寄付が集まるなどの支援活動が活発でしたが、

震災から7年たった今でもこうした活動を通して、地域住民の方に寄り添う活動はなかなかできるものではありません。

また、この書店を開業するにあたって、柳さんはクラウドファンディングを使って、一緒にこのプロジェクトに参加する仲間を募ったそうです。

目標金額は500万円でしたが、573人の支援者に支えられ、目標金額を大きく上回る890万円の支援金が集まりました。

柳さんのプロジェクトコンセプトに共感された方や被災地を応援したい方が、このような形でプロジェクトを支えていたことにも感銘を受けました。

地域だからこそ、「文化」が大切にされなければならない。

実際に、南相馬市を訪れ、10日間程、移住生活を送られた経験のあるフリーライターのカサハラコウヘイさん(48歳)はこんな話を聴かせてくださいました。

「南相馬を訪れた時、僕は東京在住だったのですが、自転車、クルマさえあればどこにでも行けるし、不便というものを全く感じることがなく、

更に土地で触れあうことが出来た多くの方々は皆さん、気概を持ち、僕に地域主権という言葉、

つまり、地域がそれぞれ自主自立し、これまでのような中央に依存しない地域の在り方を模索すべく、真剣に取り組んでいる様子に触れ、それまでの価値観が一変しました。

特に、南相馬は相馬の野馬追で有名なように地域に根差した、歴史、伝統、文化というものが根強くの残りそれを誇りとしている。

それだけでなく、街に随所に風情漂うものが多く残されている。また、それを活かしながら地域の発展という事に前向きに直向きに取り組んでいる。

地域にはそれまで積み上げてきた過去、歴史があり、それが独自の文化としての価値

地域に住めば当たり前のことであったり、些細な日常であったりするかも知れないのだけれど、都会に暮らす人々にとっては、それが新鮮な歓びになる。

そして、今回の柳美里さんの取り組みのように、そんな街の魅力に引き込まれた人が、これまでの文化と持ち込まれた文化が共存して新たな文化が生まれる。

人々のかける文化への熱いというものが地域を変えてゆく。

そういうものを南相馬に居て感じることができました。」

確かに、カサハラさんがおっしゃったように、その地域で生まれ育った住民にとっては日常に溶け込んで当たり前となっていることが、

外から来た人にとってはとても新鮮で貴重な非日常空間であるとは間違いないと思いました。

だからこそ、地域に暮らす人々は自分たちの暮らしている町や村に誇りを持ち魅力を再発見し、

外に向けて発信していく努力は怠ってはいけないと思いました。

外から来る人は同じ国内の日本人とも限りませんし。

また、外から来た人がどんなことを感じたのか、どんなところが魅力的なのか、そういった情報を地域住民と共有できる仕組み作りも大切だと思いました。

まとめ

先日取り上げた、渡辺謙さんの活動や今回取り上げた柳美里さんの活動は、被災地の復興支援だけでなく、

日本の過疎問題や地域創生などの観点から見ても問題解決のヒントがたくさんちりばめられています。

地域住民の熱い思いと外からの客観的な視点が合わさると、これまでに無かったアイデアが生みだされ、問題の改善や解決につながっていくと思います。

また、外からの客観的な視点というものは、まるっきりその地域に関係ない人からの意見でなければいけないとも限りません。

私はその土地で生まれ育って、一度外に出た人からの視点も同じくらい貴重なものだと思います。

だからこそ近々、私は日本を飛び出して外から日本というものを見てみたいと思います。

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